チャットでのデータ抽出と経営分析を、それぞれ別のデジタル従業員に。Hema のアナリストが二人の仲間と日々の仕事を分担する事例です。

第1回となる本記事は、Hema のデータアナリストへの実際のインタビューをもとに構成しています。氏名と一部の業務情報は匿名化しています。
「昨日の GMV を出してもらえますか?」 「月間カードの有効期限が近いユーザーを、カード種別ごとに分けてください。」 「さらに都市、利用プラットフォーム、ユーザー種別でも見たいです。できれば表にしてください。」データアナリストにはおなじみの依頼です。テーブルを探し、集計の定義を確認し、SQL を修正して実行し、結果を確認してエクスポートする。1回は十数分で済んでも、そのたびに進行中の分析が中断されます。 Hema では、運営部門のデータアナリストが QoderWake を使い、二人のデジタル従業員、つまり Waker を用意しました。データ抽出 Waker はグループチャットで頻繁なデータ依頼に対応し、経営分析 Waker は課題の探索や分析レポートの作成を支援します。 二人にはそれぞれ役割があり、チームがこれまで培ってきた仕事の進め方も個別に学んでいます。
データ抽出 Waker:チャットのデータ依頼は、まず相談
週報や月報の時期には、データ抽出の依頼が集中します。月間カードの期限切れ集計なら、業務担当者はまずカード種別ごとの結果を求め、それを見てから都市やユーザー種別も追加したくなります。
以前は条件が一つ増えるたびに、アナリストが SQL を修正し、再実行して結果をグループに返していました。今は業務担当者がチャットでデータ抽出 Waker を直接 @ できます。
Waker はチームが整理した業務ルールに従ってテーブルを見つけ、SQL を生成・実行して結果を返します。分析軸を追加したい場合も、条件を続けて伝えれば、それまでのタスクを引き継いでクエリを続けます。
結果には SQL、集計の定義、計算ロジックも添えられます。親注文なのか子注文なのか、件数なのか商品点数なのかを明確にする必要があります。ファイルが必要なら、結果をオンラインの表にまとめることもできます。
業務担当者は追加で質問でき、アナリストも何を検索し、どう計算したかを随時確認して、ずれがあれば修正できます。
このアナリストによると、インタビュー時点でグループには20人以上の業務担当者がおり、そのうち約10人が継続的に利用していました。繁忙期には1日10件以上のデータ抽出タスクがあり、その一部をデータ抽出 Waker が分担していました。

経営分析 Waker:まず探索し、一緒にレポートを仕上げる
経営層向けの分析では、問いがより自由で幅広くなります。
ある会員特典はどれだけの効果を生み、どれだけのコストがかかったのか。どの層に影響があったのか。違いは主に都市、時期、カード種別、チャネルのどこから生じたのか。
時間がかかるのは、多くの場合「どこから見るか」の判断です。SQL を何度も修正し、分析軸や指標を一つずつ確認して初めて、問題が特定の都市、日付、ユーザー層に集中していると分かることがあります。
経営分析 Waker は、この最初の段階から参加します。
アナリストがプロジェクトの背景、答えたい問い、初期の考え方を伝えると、チームが蓄積した分析の枠組みに沿って複数の軸のデータをまとめて調べます。変化が小さい方向を除外し、さらに調べる価値のある都市、日付、ユーザー層を示します。
このアナリストによると、ある月間会員カードの損益分析では、経営分析 Waker が2時間足らずでレポートの初稿を作成しました。
その後、アナリストが Waker と一緒に項目ごとに修正しました。
サンプリングの定義が適切でなければ全件データに切り替え、基礎データが合わなければ SQL を開いて再確認します。分析手法が不適切なら手法を変え、結論が成り立つかを改めて確かめます。
レポートの表現も修正が必要です。Waker は多くの可能性を列挙するため、アナリストは読み手の視点で内容を絞り、中心となる問題を明確にし、前後の数値に矛盾がないかを確認します。
初稿があることで、こうした議論を早く始められます。データ、手がかり、暫定的な結論がそろえば、アナリストは検証と判断に集中し、深掘りすべき方向や、まだ裏付けが必要な結論を見極められます。


原稿で提供された匿名化版に基づく、分析レポート構成の一部。

